体重減少
カンジタ症
カビの一種であるカンジタ菌による感染症です。
カンジダ菌は消化器官に常在する菌のひとつですが、健康体でれば免疫力でカンジタ菌の増殖を抑えて、無症状でいることがあります。
インコが他の病気やストレスで免疫力が下がったときにカンジタ菌が増殖します。
また、炭水化物などの偏った食餌(人の食べ物に多い)や長期間の抗生剤投与、ビタミン不足などの栄養の偏りでもカンジタ菌が増殖することがあります。
カンジタ菌は熱変性した炭水化物を好物にしていますので、パンやご飯をインコに与えると発症しやすいと言われています。
症状としては、口腔、そのう、胃腸粘膜などに潰瘍や膿瘍などができ、食欲がなくなり嘔吐、下痢などをします。
人の食べるものを与えないでバランスのとれた食餌にして、ケージ内を清潔に保てるよう衛生管理をすることが大切です。
腎不全
腎臓は、体内の老廃物を尿酸として排泄する臓器です。
腎不全とは腎機能が50%を下回った状態をいいます。腎臓の働きが悪くなると尿酸がうまく排泄されずに体内に蓄積すると、様々な症状があらわれます。
脱水、循環不全のほかに、ウィルスや真菌(カビ)などによる感染のもの、腫瘍、低栄養など原因はさまざまです。
症状としては、元気喪失、膨羽、嘔吐、多飲多尿、体重減少、脚の麻痺などがあります。
腎不全が慢性化すると尿酸が内臓や間接に沈着する痛風になります。
体内であれば発見が難しいですが、脚の間接に尿酸がたまると、脚を頻繁に上げたり、止まり木に止まれなくなることがあります。また、脚の関節の腫れが見られることもあります。
腎臓に負担がかからないようにバランスのよい食餌(エサ)と衛生管理が大切です。
AGY感染症(メガバクテリア/マクロラブダス)
AGY(Avian Gastric Yeast)は、カビの一種です。
AGYは世界中に感染が広まっており、日本でも大多数が感染していると言われています。
以前はメガバクテリア感染症と呼ばれていました。
ヒナの時期に親鳥から感染したものがほとんどだと考えられています。
健康なインコは免疫力でAGYの増殖を抑えて無症状で生涯発症しない個体もいますが、ストレスや他の病気で免疫力が落ちたときに、合併症として発症することがあります。
発症する要因としては、換羽期、環境の変化によるストレス、病気などで、免疫力が落ちてくると発症し易くなります。インコの中でも、セキセイインコが多く発症していますので、セキセイインコを飼う場合には気をつけたい病気です。
AGYは胃に存在して免疫力が落ちると増殖して、胃を荒らして消化障害を起こします。その結果、食べたものが消化されずにそのまま排便されたり、食べても食べても痩せていってしまします。
主な症状としては、吐き気、嘔吐、下痢、食欲不振、黒色便、体重減少などです。
AGY感染症は慢性化すると治りづらい病気ですが、早期に発見できれば抗真菌剤を投与することで完治も可能な病気です。日々の健康チェック(体重減少、糞の状態など)で早期に発見しましょう。
また、衛生的な環境(ケージ内の清掃)、環境の変化によるストレスの解消などで発症を防ぐことが大切です。
AGYは糞便から発見できますので、健康診断を受けていれば早期に発見することができます。
なお、インコが健康なときはAGYに感染していても糞便で検出されないことがありますので、定期的な健康診断が必要です。