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糞の異常

卵墜性腹膜炎

本来、卵巣から排卵された卵は卵管に入りますが、卵管に入らず腹腔内に落ちることによっておこる腹膜炎(体腔炎)です。

また、卵管破裂で途中から卵が腹腔内に逸脱してしまうことが原因となることもあります。

症状としてはお腹が大きく腫れ、嘔吐、フンに緑色が混ざる(緑色尿酸)などが見られ、食欲低下し元気がなくなります。

腹腔内が卵黄状物質で満たされ、腐敗する可能性もあります。

早期なら開腹手術で物質を除去しますが、悪化してからの治療は難しいものになります。

頻繁な産卵からこの病気になることが多いため、発情対策が必要です。

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膵臓疾患

膵臓はインシュリンなどのホルモンを作る内分泌器官であると同時に消化酵素を出す器官でもあります。

膵臓疾患ではこれらの分泌が悪くなるため、症状として元気がなくなり白い糞をします。

白い糞はデンプンが消化されていないことを現わしています。

初期の段階では投薬でも治る病気ですので、白い糞を見つけたら早めに獣医師に診てもらいましょう。

症状
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腸炎

腐敗した餌や飲み水、さまざまな病原性微生物が原因で発生する病気です。

腸の粘膜で炎症を起こしている状態です。

症状としては以下のものがあります。

  • 羽をふくらませて眠ってばかりいる
  • 嘔吐
  • 下痢
  • 水をたくさん飲む
  • 体重減少
  • 黒い便

放っておくと命ににもかかわる病気ですので、保温して早めに獣医師に診てもらってください。

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胃内異物(異物嚥下)

インコが異物を飲み込んでしまうトラブルで、放鳥中に飼い主が目を離したすきにおこることが多いです。

インコは消化できないものであっても飲み込んでしまうことがあります。

小さなビーズのようなものを誤って飲み込んだり、金属やケーブルなどあらゆるものをかじって誤って飲み込んだりします。

鉛などの中毒性があるものをかじって飲み込んでしまうと急性中毒によって死にいたることもあります。

飲み込んだんだ物は排泄・嘔吐で排出することもありますが、とがったものなどが体内に留まると血便がでることもあります。

体内のものを取り除くには開腹手術が必要なときもあります。

胃や腸にたまって排泄できずにいると食欲不振になり、放っておくと衰弱してしまいます。

異物を飲み込ませないためにはケージの中に配置するものや放鳥時の部屋に危険な物がないかを事前に確認しておくことが大切です。

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AGY感染症(メガバクテリア/マクロラブダス)

AGY(Avian Gastric Yeast)は、カビの一種です。

AGYは世界中に感染が広まっており、日本でも大多数が感染していると言われています。

以前はメガバクテリア感染症と呼ばれていました。

ヒナの時期に親鳥から感染したものがほとんどだと考えられています。

健康なインコは免疫力でAGYの増殖を抑えて無症状で生涯発症しない個体もいますが、ストレスや他の病気で免疫力が落ちたときに、合併症として発症することがあります。

発症する要因としては、換羽期、環境の変化によるストレス、病気などで、免疫力が落ちてくると発症し易くなります。インコの中でも、セキセイインコが多く発症していますので、セキセイインコを飼う場合には気をつけたい病気です。

AGYは胃に存在して免疫力が落ちると増殖して、胃を荒らして消化障害を起こします。その結果、食べたものが消化されずにそのまま排便されたり、食べても食べても痩せていってしまします。

主な症状としては、吐き気、嘔吐、下痢、食欲不振、黒色便、体重減少などです。

AGY感染症は慢性化すると治りづらい病気ですが、早期に発見できれば抗真菌剤を投与することで完治も可能な病気です。日々の健康チェック(体重減少、糞の状態など)で早期に発見しましょう。

また、衛生的な環境(ケージ内の清掃)、環境の変化によるストレスの解消などで発症を防ぐことが大切です。

AGYは糞便から発見できますので、健康診断を受けていれば早期に発見することができます。

なお、インコが健康なときはAGYに感染していても糞便で検出されないことがありますので、定期的な健康診断が必要です。

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